今回はANAのマイルを金額に換算するといくらになるのか、その価値を調べてみたのでご紹介したいと思います。
フライトやクレジットカードの利用で貯まるANAのマイル。用途によってその価値は様々です。ただ、基本的に特典航空券への引き換えに使うと価値が上がる傾向にあるようです。
各種電子マネーから特典航空券や座席のアップグレードなどなど。ANAマイルの交換先にはいくつもの種類があります。では価値の高い交換先はどこなのか?という話ですね。
そんな訳で、今回は各種交換先のマイル単価を計算したのでご紹介したいと思います。
Contents
各種ポイントに交換する場合は等価交換になる
まずはじめにANAマイルの最低利用価値からご紹介していこうと思います。
ANAのマイルは楽天Edyやnanacoポイントなど、各種の電子マネーや買い物に利用できるポイントに交換することができます。各種のポイント交換先として以下の種類があります。
ANAマイルから交換できるポイント一覧 | |
スターバックスカード | タカシマヤポイント |
iTunesギフトコード | マツモトキヨシポイント |
楽天Edy | カエトクマネー |
iDバリュー | ショップdeポイント |
TOKYU POINT | ミュースターポイント |
楽天スーパーポイント | はやかけんポイント |
Tポイント | 伊予鉄ICイーカード電子マネー |
nanacoポイント | 京成グループポイント |
JRタワースクエアポイント | エムアイポイント |
JRキューポ | 京急プレミアポイント |
ヤマダポイント | Sポイント |
セブンカードポイント | トラノコポイント |
これらのポイントは基本的に1マイル=1ポイントの交換レートです。そして、各種ポイントは1ポイント=1円で利用できます。
ですので、各種のポイントに交換する場合のマイル単価は1円ということになります。
ただ、これはあくまでもマイルの最低単価になります。特典航空券や座席のアップグレードに利用するとマイルの単価は2円~7円にまで価値が跳ね上がります。以下に詳細を見ていきましょう。
ANAマイルを特典航空券に交換する場合の金額価値
ANAのマイルはたくさん貯めると特典航空券=無料のフライトチケットに交換することができます。この特典航空券のマイル単価がまた高いのです。
以下には国際線の特典航空券と同じく国内線の特典航空券のマイル単価をご紹介したいと思います。
国際線の特典航空券に引き換える場合のマイル単価
以下は国際線のマイル単価を計算した表です。全てレギュラーシーズンの必要マイルで計算してみました。ご覧の通り、最低ラインのソウルでもマイル単価が2.5円からとなっています。
フライト先 | ソウル | パリ | パリ | ホノルル |
---|---|---|---|---|
搭乗クラス | エコノミー | プレエコ | ビジネス | ビジネス |
フライト料金目安 | ¥38,000 | ¥380,000 | ¥560,000 | ¥450,000 |
必要マイル数 | 15,000 | 77,000 | 90,000 | 65,000 |
マイル単価 | 2.5 | 4.9 | 6.2 | 6.9 |
驚くべきことはビジネスクラスのマイル単価が非常に高いことですね。ANAの場合、プレミアムエコノミーやビジネスクラスに必要なマイル数が少ないのです。これがJALだとせいぜいマイル単価は5円程度に抑えられます。
ちなみに距離による違いはあまりありません。むしろ、ハワイのようなフライト料金の高い就航路線の方がマイル単価が高くなります。さすがANAのドル箱路線といったところでしょうか。
そんな訳で、ANAのマイルを国際線の特典航空券に引き換える場合の単価は2円~7円といったところになります。
ANA国内線の特典航空券に交換する場合のマイル価値
一方の国内線でもマイル単価を計算してみました。
以下の表は「東京~大阪」と「東京~那覇」の特典航空券に交換する場合のマイル価値を計算したものです。同じく必要マイル数はレギュラーシーズンで計算しています。
フライト先 | 東京~大阪 | 東京~沖縄 |
---|---|---|
フライト料金目安 | ¥20,000 | ¥30,000 |
必要マイル数 | 12,000 | 18,000 |
マイル単価 | 1.7 | 1.7 |
こちらの結果はあまり芳しくありません。そもそも国内線のフライト料金が安いことに理由がありそうです。国内線はJALもいるしLCCもいるしで、価格競争が激しいのですね。
そんな訳で、マイルをANA国内線の特典航空券に交換する場合のマイル単価は2円弱となっています。まあ、単価が安い分だけ特典航空券を手に入れやすいというメリットはありますね。
ANAマイルを座席のアップグレードに利用する場合の単価
では、ANAのマイレージで座席クラスをビジネスクラスにアップグレードする場合の価値はいくらになるのでしょうか。
ここまでと同じ方法でマイルの単価を計算してみました。結果が以下の表になります。これまた意外な結果になりました。
フライト先 | ソウル | パリ | ホノルル |
---|---|---|---|
搭乗クラス | ビジネス | ビジネス | ビジネス |
フライト料金目安 | ¥122,000 | ¥560,000 | ¥450,000 |
アップグレード前料金 | ¥100,000 | ¥380,000 | ¥144,000 |
差額 | ¥22,000 | ¥180,000 | ¥306,000 |
必要マイル数 | 12,000 | 28,000 | 20,000 |
マイル単価 | 1.8 | 6.4 | 15.3 |
やはりというか、ビジネスクラスの需要が高い路線でマイル単価が上がっています。そりゃソウルに行くのにビジネスクラスを利用する人もそうそういません。ただ、倍以上に単価の広がりがある点は意外でした。
そんな訳で、座席のアップグレードに利用する場合にマイルの単価は2円~15円程度になります。
もっとも、ビジネスクラスの座席が空いているかは別の話です。特にハワイは人気路線ですからアップグレードも激戦区です。もしかしたら、特典航空券で予約する方がまだ座席を確保しやすいかも知れません。
ホテル宿泊に利用する場合のマイル単価は非常に低い
そして残念な結果に終わったのがこちら。ホテルの宿泊にマイルを利用する場合の価値です。ネタバレから始まってしまいましたが、一応は詳細を説明しましょう。
上記はパリにある一流ホテルのハイアットリージェンシー・パリ・エトワールです。こちらは一泊の料金が31,290円もする超高級ホテルになります。
実はこのホテルはマイルと交換で宿泊クーポンをもらうことができます。必要マイル数は48,200マイルです。
そうなんです。ホテルの宿泊に利用する場合にはマイルの価値が劇的に下がってしまうのです。それもそのはず。フライトはANAの管轄下にあるサービスですが、ホテルはあくまでも提携先でしかありません。交渉するにしたって、宿泊料金を下げるのにも限度がありますからね。
そんな訳で、ホテルの宿泊にマイルを利用する場合はマイル単価1円未満になってしまいます。お忘れなく。
ANAのマイルを獲得するための金額費用
ANAのマイルを獲得する場合にも費用が必要なケースがあります。例えばクレジットカードの年会費ですね。クレジットカードはボーナスマイルがもらえる反面、年会費が掛かるケースがあります。まあ、それゆえのボーナスマイルなんですけどね。
また、ポイントサイトでマイルを獲得する場合にも費用が掛かります。というのも、ポイントサイトのポイントは現金に変えることができますからね。基本的に1ポイント=1円の価値があるので、マイルに交換する場合にも対価を支払っていることになります。
では、各々の費用はいくらほどでしょうか。マイルを獲得する場合の費用も金額を計算してみました。具体的にご紹介したいと思います。
クレジットカードの年会費vsボーナスマイル
ANA提携のクレジットカードには、例えば三井住友のANA VISAカードがあります。
ANA提携の三井住友VISAカードは一般カードでも年会費に2,000円が掛かります。一方でボーナスマイルは1,000マイルです。つまりボーナスマイルを手に入れるための費用単価は1マイル=2円という訳ですね。
まあ、ANAの特典航空券ではマイル単価が2円~7円であったことを考えると妥当な金額であるといったところでしょうか。
ただし、それはあくまで1回もカードを使わなかった場合の話です。三井住友VISAカードは使えば使うほどワールドポイントが貯まり、最終的にはマイルに交換することができます。この場合のマイル取得費用は0円です。
ですので、クレジットカードのマイル取得単価は2円未満で、しかも使えば使うほど取得費用が下がっていくという仕組みですね。
これなら使わない手はないはずです。興味のある方は以下のリンク先ページも併せてご覧ください。何気にゴールドカードの方が還元率が高くなっています。
リンク:三井住友VISAカードの詳細ページはこちら
ハピタスからANAマイルに交換する場合の取得費用
基本的にハピタスのポイントは取得費用が0円です。ただ、ポイントをマイルに交換するとなると話が変わってきます。ポイントそのものに金額面での価値があるからです。
ハピタスポイントは基本的に1ポイント=1円の価値があります。一方で、ポイントをANAのマイルに交換する場合の交換レートは81%です(ソラチカルート)。逆算するとおよそ1.2ポイントで1マイルが手に入る計算ですね。
そんな訳で、ハピタスポイントをマイルに交換する場合の取得単価は1.2円ということになります。クレジットカードで貯めるよりもお得ですね。
ハピタスやソラチカルートについては以下の記事に詳細を記載しました。陸マイラーがマイルを貯めるのに必須の知識です。是非とも併せてご覧ください。
ANAマイルの金額価値についてのまとめ
以上の通り、今回はANAのマイルが持つ金額的な価値についてご紹介をしてまいりました。
トータルで見るとやはりクレジットカードやポイントサイトでマイルを貯めるという行為には合理性がありますね。何しろ単価1円や2円で貯めたマイルを特典航空券に交換すれば7円の価値を持つようになるのですから。
それでは要点をまとめたいと思います。
- ANAのマイルは電子マネーや買い物に使えるポイントに交換することができます。この場合の金額価値は1マイル=1円です。
- 特典航空券に交換する場合、国際線の無料フライトに交換すればマイルの価値は最大で7円程度にまで跳ね上がります。国際線の特典航空券に交換するのが一番お得なマイルの使い方です。
- 一方の国内線の特典航空券に交換するケースではマイル単価が1.7円程度でした。あまりお得ではないかも知れません。
- 座席のアップグレードに利用する場合、マイルの単価は6円程度になります。お得な使い方ではありますが、うまくアップグレードできるかどうかは別の話です。機会があればチャレンジしてみましょう。
- ホテルの宿泊にマイルを利用するのは損です。マイルの価値が1円以下に下がります。
- マイルを取得する場合、クレジットカードの年会費は元が取れます。ボーナスマイルの取得単価が2円程度であるからです。
- ポイントサイトでマイルを貯めるのは非常にお得な手段です。取得単価1.2円程度でANAのマイルを貯めることが可能です。
そんな訳で、ANAのマイルを使うケース、貯めるケースの両方でマイルの単価を計算してみました。やはりマイルは貯めた方がお得なケースが多いですね。是非とも皆様でマイルを貯めて、特典航空券に交換して頂ければと思います。
今回の記事ではあまり詳しく書きませんでしたが、フライトマイルを効率的に貯める方法もあります。以下の記事ではフライトマイルが貯まりやすいお得なクレジットカードをご紹介しました。興味のある方は、是非とも併せてご覧ください。